瞑想の際に多くの人がぶつかる壁のひとつに、「イメージをうまく見ることができない」ということがあります。 絞り出そうとしても、やはり何も見えないのです。 今日はこの悩みを解決していきましょう。
Q:瞑想中に、誘導された通りに、はっきりとしたイメージが見えない場合はどうすればよいのでしょうか?
A:トンレン瞑想でも、マハムードラ瞑想でも、瞑想中にイメージがうまくできれば、瞑想状態をよりリアルに感じ、対象物もより明確に鮮明に見えるようになります。トンレン瞑想を行う場合、イメージの対象(相手)から黒い煙を吸い出すときに、相手の痛みや悲しみのような感覚を感じられれば、瞑想の効果はよりパワフルになるでしょう。
瞑想する前にスマホ等の画面を見ないように
なぜイメージが中々見えないのでしょうか? 人によって理由が違うかもしれないので、いろいろな方法を試してみるといいでしょう。
スタンリー先生は瞑想する前にスマホを見ないようにすることを推奨しています。FacebookやInstangram、ニュースなどに出てくる映像や画像は非常にクリアなものです。これらを一度見てしまうと、瞑想する時のイメージ像がぼんやりして、はっきりしなくなることを感じてくるのです。
そのため、瞑想する前にはスマホ等の液晶画面を見ないことに決め、頭の中で浮かんでくるさまざまな雑念をシャットアウトすることが重要です。
もしかしたら、「起きたばかりで、5分だけメールをみてから瞑想する」や「少しスマホを見るぐらい大丈夫、見てからの方が安心できる」等の反発の「声」が聞こえて来るかもしれません。それでも決してスマホを見ないように意思を固めるべきです。
実は、瞑想に限らず、ヨガやエクササイズの前にスマホを見てしまうと、その後の運動やエクササイズを思うように楽しめないからです。
瞑想はイメージを追求するものではありません
スタンリー先生は瞑想中にはっきりしたイメージを求めることを決して推奨してはいません。瞑想の質は、集中力とありのままの自分の感覚に集中すればいいのです。
また、感覚というのは、視覚的なイメージとは限らず、たくさんの種類があります。例えば、ゴールデンルーム瞑想をするときであれば、イメージの中で尊敬する先生と対座している感覚を感じます。先生から特別なパワーや知恵を伝授していただくときは、必ずしも、表情や髪の毛までがすべてはっきりと見えなくても問題ありません。
スタンリー先生は瞑想の時、特に音に敏感で、相手が何を言っているのかを観察したり、匂いまで感じたりしているそうです。
意図的に視覚的な明確さを求める必要はなく、それだけで瞑想の質を判断することもありません。これは、大学受験で1科目の点数だけによって、その生徒の総合力を判断してしまうようなもので、あまりにも片寄りすぎています。
さらに深いレベルの瞑想は、例えば空の瞑想など、そもそも画面のようなイメージはないはずです。瞑想中、イメージの明確さに執着せず、瞑想時の感覚と集中力を高めることが一番重要です。
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